2012年10月18日

DSC_1431-s2.jpg


NikonのMFレンズ(50mm F1.4)を元に、
少し変わった改造レンズを作りました。
ボケが特徴的なレンズです。

※大幅に光学性能を向上させた改良版が完成。専用ページにて解説、販売を行っています。 New! →BBL

説明代わりに簡単な比較写真を用意しました。
それぞれクリックで拡大できます。


まずは、タムロンのマクロレンズ。60mm。絞り開放。
DSC_2020.jpg
ボケの大きさ、美しさには定評のあるレンズ。
周辺で玉ボケがレモン形になるが、流石に素直で綺麗なボケ。



次に、同じレンズで二段絞ったもの。
DSC_2024.jpg
レモン形解消。ボケがこれくらい小さい方が、背景のビー玉の散らばりは見えやすい。
すっきりした写りでボケも綺麗だが、被写体・構図的にややうるさいか。



次に、今回作った改造レンズ。50mm。絞り開放。
DSC_2015.jpg
ややフレアっぽい。ボケは小さめ。玉ボk…!?



雑な比較ですがわかりますでしょうか。
ボケの輪郭線が現れません。ボケがボケます。
普通のレンズではありえない描写、できました。※
試し撮りをしてきたので、写真を紹介します。
それぞれクリックで拡大できます。




DSC_0540.jpg
フェンス。
謎の立体感。




DSC_0568.jpg
イチョウの葉。




DSC_0578.jpg
大きさはないが柔らかさはあるという不思議なボケ。
ボケが小さいのに加えて、ファインダー像も暗いので、ピント合わせは苦労します。




DSC_1054.jpg
日に照らされる草。
線だらけでゴチャゴチャになりそうな背景もふんわり。




DSC_1064.jpg
ピントの合っている部分では結構キレます。
少しでも外れると滲むようにボケます。




DSC_1071.jpg
逆光耐性は恐ろしく低いようです。
写真の外、右上に太陽があり、盛大にフレアが出ました。
(※後の改良によって、飛躍的に改善しました)




DSC_1686.jpg
こういうエフェクトとして使えば、まぁこれもなかなか…。




DSC_1091.jpg
変な枝。
あまり目立ちませんが木漏れ日のボケが独特です。




DSC_1101.jpg
派手に背景を溶かすことはできません。




DSC_1396.jpg
その代わり背景のパーツはよく見えます。
柔らかさもあるので、ピント部分はある程度引き立ちます。
彼岸花がぱらぱらと咲いていました。




DSC_1416.jpg
木漏れ日を大きくぼかすとこんな感じ。
ごく普通に見えるかもしれませんが、




DSC_3624.jpg
(写真計画 20110822より)
普通のレンズで木漏れ日をぼかすとこうなります。
もちろんどういうボケが良いかは好みと状況次第です。




DSC_1431.jpg
もみじと森。




DSC_1432.jpg
手前にピントを持ってくるとこんな感じ。
ボケの手前に物が重なると、比較的くっきりと影が出ます。
この点は普通のレンズと同じです。


動画も少し撮りました。
夜のライトの描写が特徴的です。



紹介は以上です。とても楽しい撮影でした。
良いレンズができたと思っています。ただ、上記の通り幾つかの難点もあります。
状況を選んで本レンズを活用しつつ、改良を進めて行きたいと思います。


※大幅に光学性能を向上させた改良版が完成。専用ページにて解説、販売を行っています。 New! →BBL


 ※STFレンズについて
ご存知の方も沢山いらっしゃると思います。
そう、今回の改造レンズと似た特徴を、圧倒的な性能で実現しているのが、
現在ソニーから発売されているSTFレンズ 「STF 135mmF2.8[T4.5]」 です。

無知な僕は、今回の改造レンズの開発途中に、初めてSTFレンズの存在を知りました。
「良いこと考えた! 画期的にボケが綺麗なレンズ作れるかも!」
と意気込んで設計していたら、とっくの昔にそういう商品が販売されていたのです。
そして、そのレンズのボケの美しさは孤高にして世界最強であるともっぱらの評判。

まぁこれくらいみんな考えるよな…と。
うん目指す方向は悪くなかったな…と。
脱力すればいいのか意気込めばいいのかわからないまま
とりあえず自分の目指していた物の完成にこぎ付けたのでした。

恐らく殆どの性能面でボロ負けですが、明るい光源のボケでは本レンズの方が強いと思われます。
例えば、動画に収めたライトや水面反射のボケは、STFレンズでは輪郭線が出るのではないかと。
ここでは上手く説明できないので、気になる方は調べてみてください。
(敵を作ってしまわないか心配なのですが、これはSTFレンズの批判ではありません。
設計上の様々なトレードオフの選択から生じる「差」を挙げているつもりです。)


そういう訳で、STFレンズのことはこっそりライバル視させてもらいつつ、他にも沢山ある
自分の知らない凄い機材について、今後も勉強していきたいと思います。


posted by たろ! at 21:09 | Comment(5) | TrackBack(0) | 工作計画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
私、STF使っています。素晴らしいレンズです。
でもあなたとあなたのレンズはけしてSTFに
引けを取るものではないと感じました。
写真を愛するものとして感動しました。
Posted by at 2012年11月20日 02:12
ありがとうございます!
今後の開発、改良の励みになります!
Posted by たろ! at 2012年11月29日 00:22
非常に驚きました。素晴らしいボケ味ですね。
私も自作でSTFフィルターを実現できないものかと挑戦しておりますが、これほどまでに美しいボケは表現できておりません。
どのような方法で作られたのかヒントだけでもいただくことはできませんでしょうか。
Posted by a10 at 2012年12月23日 12:31
ありがとうございます。
研究の甲斐があります。
次の改良も進行中です。

制作方法については、その難易度と危険性から今回の記載を避けましたが、
近々記事にて、何らかの解説をしようと考えています。少々お待ち下さい。

もし、レンズの描写そのものを得たいとお考えであれば、販売といった事も少し考えています。
Posted by たろ! at 2013年01月08日 23:01
本当に素晴らしいですね!凄く魅力的な描写です♫
私も以前はαでSTFレンズを使用していたのですが、昨年ニコンに移行したのでSTFを改造出来ないか調べていてこちらのページに出会いました。
STFは135mmと少し長すぎるので、こちらで改造された50mmは本当に理想的ですね!
販売も考えておられるとのこと、期待してしまいます。
Posted by c11368 at 2013年04月14日 10:46
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